「てんかんの主な種類」とそれぞれの「症状」をわかりやすく説明します。てんかんは、脳のどの部分で異常な電気活動が起こるかによって症状が異なります。
■ てんかんの種類ごとの症状
1. 焦点(部分)てんかん
脳の一部から発作が始まるタイプです。
種類 | 主な症状 | 意識 |
---|---|---|
単純部分発作 | ・手足のけいれん(片側) ・しびれや異常な感覚 ・聞こえ方・見え方・においの異常 | 意識ははっきりしている |
複雑部分発作 | ・ぼーっとする ・口をもぐもぐ動かすなどの無意味な動き ・話しかけても反応しない | 意識がぼんやり・失われる |
二次性全般化発作 | ・部分発作から全身けいれんに移行 | 意識消失を伴う |
2. 全般てんかん
脳全体で同時に異常な電気活動が起こるタイプです。
種類 | 主な症状 | 特徴 |
---|---|---|
強直間代発作(大発作) | ・突然倒れる ・全身けいれん ・叫び声を上げることも ・舌を噛む、尿失禁など | 数分続いたあと、意識もうろう・強い眠気が残る |
欠神発作(小発作) | ・数秒間、意識が飛ぶ(ぼーっとする) ・瞬き、口のもぐもぐなどの動き | けいれんはない。子どもに多い |
ミオクロニー発作 | ・腕や肩がピクッとする(瞬間的) | 朝に起こりやすい。落とし物をしやすい |
強直発作 | ・体がぐっと硬直し、突っ張るようになる | 急に転倒することも |
間代発作 | ・ガクガクとしたリズミカルなけいれん | 強直発作に続くことが多い |
■ まとめ
大分類 | 小分類 | 主な症状 | 意識 |
---|---|---|---|
焦点てんかん | 単純部分発作 | 局所のけいれん・感覚異常 | 保たれる |
複雑部分発作 | 自動症、反応が鈍い | 失われることが多い | |
二次性全般化発作 | 全身けいれんに移行 | 失われる | |
全般てんかん | 強直間代発作 | 全身けいれん、意識消失 | 失われる |
欠神発作 | 数秒間の意識消失 | 失われる(気づかれにくい) | |
ミオクロニー発作 | ピクッとする筋肉の動き | 保たれる | |
強直発作 | 体が固くなる | 失われる | |
間代発作 | ガクガクとけいれん | 失われる |